LEDビジョンについてご紹介いたします!
目次
1.LEDビジョンとは
近年、日本国内でも屋外看板や商業施設、大規模イベントステージ装飾など様々な場所で目にすることが多いデジタルサイネージに多く採用されているのがLEDビジョンです。
LEDビジョンとは、LED(発光ダイオードLight Emitting Diode)を用いて画像や動画を表示するデジタルサイネージの一種です。LEDは光を発光する性質を持つため、その特徴により日中や遠くからでも視認性が非常に高くなります。このため、LEDビジョンは大規模イベント用装飾看板や広告表示看板に非常に適していると考えられています。明るい環境や広範囲のエリアでの使用において、色彩豊かで鮮明な映像を提供し、観客や視聴者に効果的な情報伝達を可能にするデジタルサイネージ、それがLEDビジョンです。
2.LEDとは
LEDビジョンに用いられているLED(発光ダイオードLight Emitting Diode)とはなにか。
LEDは、電子デバイスの一種で、電気が通ることで光を発光する半導体素子です。LEDは、発光する半導体材料を使用しており、その特性により非常に効率的に光を発生させることができます。
通常の白熱電球とは異なり、LEDは発光する際に熱をほとんど発生させず、エネルギーを光に変換する効率が非常に高いです。これにより、省エネルギーかつ長寿命の光源として広く利用されています。
また、LEDは様々な色で発光することが可能であり、赤、緑、青の組み合わせによって白い光を生成することもできます。この特性を利用して、カラフルな照明やディスプレイ、サイン、ランプ、電子デバイスなど、さまざまな用途に用いられています。
LEDの利点には、低消費電力、寿命の長さ、小型・軽量、高い耐震性、高い発光効率、即座の点灯能力、色の調整の自由度が高いことなどが挙げられます。これらの特性が、LEDが照明やディスプレイ、電子機器など多くの分野で広く利用される理由です。
3.液晶モニターやプロジェクターとの違い
LEDビジョンと同じくデジタルサイネージに類する液晶モニターやプロジェクターとの違いやそれぞれの特徴をご紹介します。
発光方式
LEDビジョンは、LED(Light Emitting Diode)を使用して画像や動画を表示します。LED自体が発光するため、画面全体がバックライトとして機能し、色や輝度の制御が可能です。
液晶モニターは、液晶(Liquid Crystal)パネルを使用しています。液晶モニターもバックライトには通常LEDが使用されますが、液晶パネルは光を通すか遮断することで画像を表示します。
ベゼル
LEDビジョンは、パネルを組み合わせた大型ビジョンの場合でもパネル同士のつなぎ目(ベゼル)が出ず、映像の邪魔をしません。大画面による迫力が増した演出、没入感が生まれます。
液晶モニターは、モニターを組み合わせて作る大型マルチモニターの場合、一般的に黒い縦横線(ベゼル)が見られます。
(左)LEDビジョン(右)液晶モニター
用途
LEDビジョンは、大画面構成の場合もベゼルがないためシームレスな大規模な映像表示が可能であり、主に広告看板、スタジアムのスクリーン、舞台背景、イベントディスプレイなど、広い屋外および屋内の用途に使用されます。
液晶モニターは、デスクトップコンピュータやテレビ、ノートパソコンなど、比較的小規模で個人向けのディスプレイとして使用されます。
視認性
LEDビジョンは、遠くからでも視認性が高く、広い視野角を持ち、屋外での使用に適しています。
液晶モニターは、主に近距離からの閲覧が想定され、視野角や視認性はLEDビジョンよりも制限されることがあります。
(左)LEDビジョン(右)液晶モニター / 撮影場所:屋外(日中)
(左)LEDビジョン(右)プロジェクター / 撮影場所:会議室(室内灯点灯状態)
LEDビジョン・液晶モニター・プロジェクターの比較
LEDビジョン | 液晶(LCD)モニター | プロジェクター | |
輝度 | ~5000cd/㎡ | ~1000cd/㎡ | 100~3000ルーメン(周囲の明るさによって異なる) |
発光方式 | 自発光 | バックライト | レーザー光源や水銀ランプ |
サイズ | 屋内なら~100インチ以上がおすすめ
屋外は適切
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100インチを超えるとマルチモニターになる場合が多い(モニターの間に枠線が入ってしまう) | 携帯型プロジェクター: 20インチから100インチ程度
ホームシアタープロジェクター: 50インチから300インチ程度 プロフェッショナル/商業用プロジェクター: 100インチ以上 |
視認距離 | エントランスや会議室の中距離から、
看板などの遠距離
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スマホやパソコン、テレビなどの近距離から中距離 | 室内の短距離・中距離
投写面積に比例して明るさが変化する
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メンテナンス | 部分交換
※コスト低 |
モニター全体を交換
※コスト高 |
ランプのみ、もしくは本体ごと交換※コスト高 |
4.ピクセルピッチとは
LEDビジョンの画面解像度を決定する重要な要素の一つが、ピクセルピッチです。
ピクセルピッチとは、ディスプレイやデジタルデバイスの画面上のピクセル同士の距離を示す尺度のことです。通常、画面の対角線や横幅、縦幅などの寸法に対してピクセルの数で表されます。
ピクセルピッチの値が小さいほど高解像度を示し、画像やテキストの鮮明さが向上していきます。例えば、ピクセルピッチが2.5mmと5mmがある場合、2.5mmのほうが1㎡あたりの解像度が高いことになります。
ディスプレイの用途や閲覧距離によって適切な値が異なり、大型ディスプレイやビジョンなど、遠くから見る場合には、ピクセルピッチがやや大きくても視認性は十分です。一方、近距離から見る場合、会議や授業用ディスプレイや近距離用の文字が多い広告など、細かい情報を発信するのに用いられることが多いため、細かいピクセルピッチ(高解像度)のLEDビジョンが適していることが多いです。
5.視認距離とは
視認距離(Viewing Distance)とは、人がディスプレイや表示物を見る際に、適切に見ることができる距離のことです。
視認距離は、画面や表示物の大きさ、解像度、人の目の状態などによって影響を受けます。特に、大型ディスプレイや広告表示看板を設置する場合、見る人の視認距離を考慮しデジタルサイネージのサイズや解像度を設定することが重要です。
適切な視認距離を考慮しデジタルサイネージを選定することで、見る人にとってテキストや画像が鮮明で読みやすくなるため、情報がより適切に、より効果的に伝わります。
LEDビジョンの場合、一般的に必要視認距離が遠くなるほどビジョンの解像度はそれほど必要なくなると言われており、そのため適切なLEDビジョンのピクセルピッチ幅も広くなりますコストを抑えることができます。LEDビジョンを導入したい場所における視認距離の把握はLEDビジョンを選定する際に重要な項目の一つです。
6.輝度とは
LEDビジョンにおける輝度(Luminance)とは、画面が発する光の明るさを指しています。通常、視覚的に知覚される明るさの尺度として使われます。
国際単位系(SI)において、輝度はニト(nit)で表されます。1ニトは1カンデラ(candela)毎平方メートル(cd/m²)という単位です。カンデラは光源の強さを表す基本的な単位であり、輝度はこの光源がどれだけ広がっているかを示します。高い輝度は、屋外や明るい環境での視認性を向上させるのに役立ちます。
特にデジタルサイネージを日中の屋外で使用する場合、高い輝度が必要です。液晶モニターの輝度は1000cd/㎡程度ですが、LEDビジョンは最大5000cd/㎡の輝度を出力可能なため、屋外に設置するデジタルサイネージにはLEDビジョンの方が向いていると言えます。
7.視野角とは
視野角(Viewing Angle)は、ディスプレイや光学機器などにおいて、観察者が画面や対象をどれだけ広い角度から見ることができるかを示す尺度です。通常、視野角は水平方向と垂直方向の二つの方向について考えられます。
水平視野角(Horizontal Viewing Angle): 画面やデバイスを正面から見たときに、左右に広がる範囲を指します。水平視野角が広いほど、横方向に広い範囲からでも画面が見やすくなります。
垂直視野角(Vertical Viewing Angle): 画面やデバイスを正面から見たときに、上下に広がる範囲を指します。垂直視野角が広いほど、縦方向に広い範囲からでも画面が見やすくなります。
視野角が広いディスプレイや光学機器は、複数の人が同時に画面を見る場合や、画面を横から見る場合に優れた視認性を提供します。一方で、視野角が狭い場合、画面の特定の角度から見ると、色やコントラストが変化し、情報が正確に表示されなくなることがあります。
LEDビジョンの視野角については、こちらの動画でもご紹介しております。
8.LEDビジョンの活用実例
LEDビジョンは液晶モニターやプロジェクターに比べ輝度の高く、日の光の強い日中の屋外や遠方からでも視認性が非常に高いため、屋外大型看板や屋外イベント用サイネージに適しています。
矢作地所(MultinaBox)様
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金山喫煙所様
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星乃珈琲店名駅椿店様
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一方、屋内の設置のデジタルサイネージの場合、サイズが100インチ以下の場合は液晶モニターが適しますが、日が差し込む場所や画面サイズが100インチを超える場合はLEDビジョンが適します。
屋内大会場様
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SCSKグループ沖縄センター様
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エクシオグループ様本社
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